フランス文化

取り入れたい!フランス人のSystem D

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こんにちは!マーモットです。

 

突然ですが、フランスで生活をしていると時折聞く言葉、system D

なんだそれ?と思う人も多いかもしれませんが、個人的にこの言葉はフランス人の行動態度や考え方を良く表していて、私達も見習いたい良い概念だと思います。

 

そこで今回は、そんなフランス人を知る一つのキーワードとなる言葉「system D」を紹介して、私がその概念が良いと思う理由を解説していきたいと思います!

System D とは

フランスで生活をしているとよく聞く言葉、「system D」。

 

この言葉は、フランス語の動詞「se debrouiller (ス デブルイエ)」(困難を切り抜ける、なんとかうまくやっていく) から来ています。

ここから、"system D"は、「臨機応変に、困難なこと、予測していなかった事態を切り抜ける」という概念を表します。

フランスの人たちはよくこの単語を使います。

 

フランスでは日曜大工(bricolageブリコラージュ)が盛んで、何かが壊れたときには自分でささっと直したり、ペンキを塗って家の内装を自分で作ったりと一般的に自分でなんとかします。

フランス人の日常になっている日曜大工にも、system Dが見れます。夫も、現在のアパートに引っ越したときに、少し汚れて寂しかったベランダを磨いてペンキで塗って綺麗にプチリノベーションしました。

 

また、フランスでは失業率が高く、安定した仕事にずっと就いていられる保証もあまりありません。

そんなことが当たり前の環境なので、フランスの人々は無駄に不安にならず、仕事を失ったり給料が安くてもなんとかなると考え、何とかなるように試し、前向きに行動していきます。こんなフランス人の性格もSystem Dを表しています。

このように、フランスが保証され守られている社会ではないことも、System Dの概念がフランス人に行き渡っている一つの理由なのでしょう。

System Dを見習いたい理由

System Dは、ルールが厳密に決まっていないフランスの社会システムにも見いだせる

日本に来たフランス人が驚くことの一つが、日本では関心するほどに全てがルール化されていて、隙もなく、全てがルールに沿ってスムーズに動くようになっていることです。

フランスでは、厳密なルールが決まっていなくて担当者の裁量となることることも多く、抜け道も多いです。

 

実際に私は、本来は社会保障や保険で返金してもらえる医療費をなかなか返してもらえず、すごく大変な思いをしたことがあります。(まだ一部返してもらえていません→約1年後に解決しました)。

何度も保険屋、病院、検査をするラボ全てに、直接出向いたり電話をして返金してもらえるように尽力していたのですが、保険屋でも担当者によって言っていることが違い、保険屋と医療機関の連携も明確にされておらず、振り回されて終わりました。

 

一方、日本ではこの場合はこれ、この場合はこれと、保険の返金はスムーズにされ、振り回されて結局返金されずに放置になることはないと思います。

ルール化されてスムーズな日本が一概にいいとは言えない

ここで、やっぱり日本は便利で素晴らしいと思う方が多いかもしれませんが、日本のこの事の運び方が一概にいいとは言えません。

というのは、全てルールに合わせないといけないので、問題がなく実現可能なことでもルールだからという理由で不可能になる、という残念なことや、

店などでは、何かあると毎回「上に聞いてきます。」といちいち確認しなければならず、客に対して常識的な判断ですぐ対応できない、という非合理的なことが起こっているからです。

 

日本では、堅いルールのせいで、頭を使って「切り抜けていく」ことが許されない組織が多いです。理不尽でも理にかなっていなくても、「ルールだから」という一言に勝つことはできません。

ルールではなく現実に沿って心を大事にするフランス

私は、学部生としてフランスの大学に交換留学中に出産したのですが、先生たちも事務の人たちも手放しに喜んで祝ってくれました。

妊娠出産したことで現実的な不都合が何も起きなかったので、制度的に決まり的になどとごちゃごちゃと机上の空論をして、単純に喜ぶことを忘れる必要がないのです

 

これが日本ではどうかと考えると、すぐに想像がつきます。

System Dに欠ける日本の教育制度

日本の教育の型

日本の学校のテストでは求められている答えをミスなく書く、ということが求められています。

この学習の仕方が批判されて長いにも関わらず、学校教育は改善されそうにありません。

 

教師がこれをしなさいあれをしなさいと課題を与えて、子供が頭を使わずに求められた答えを出していれば、その教師の世界、枠組みの中でしか子供が考え行動できないようになるというリスクが...

 

特に、日本の入試制度とそれに伴う塾が、次世代を担う頭を台無しにしてしまっているのではないでしょうか。

知識を確認するタイプの入試のせいで、公式や解き方を教える塾に子供が集まり、子供は頭を使って解決することができなくなる。

つまり、あると将来的にその子の役に立つだろう、柔軟ななんとかする考え方、System Dが養成されていないのです。

時代に応じて必要な教育方法は変わる

教育とは本来、生きていくうえでその人を助けるスキルを身に着けさせるもののはずです。そのため、時代に合わせて求められるスキルも変わっていきます。

 

明治維新の頃は、今まで教育を受けられなかった子達が平等に読み書き計算を覚え、そこから知識が豊富で優秀な人(分かりやすい指標として、どれだけ暗記してミスなく答えられるかを“優秀”の判断の基準にした)を日本を引っ張っていくリーダーに選ぶ、という土台を作らなければなりませんでした。

 

戦後は、総中流社会で頭を使わなくても皆ががむしゃらに頑張れば裕福に幸せになれる時代でした。

現代の教育に必要なのが System D

一方、物も経済も飽和し、インターネットによってグローバル化が急激に進み、変化が速く、様々な要素が混在した不安定な現代社会では、よりよく生き残っていくために頭を使って臨機応変に行動していくことが必要になります。

 

そういう時代に見習いたいのがまさに、フランスの人の芯に通っている概念System Dだと私は思います。

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