こんにちは!マーモットです。
フランス語歴5年、フランス在住歴3年で、簡単に分けるとフランス語は上級です。
現在はフランスにいる利点を活かして、基本的に勉強というよりも、フランス語オンリーで読書、映画、テレビ、または会話をしながら日々フランス語の改善を目指しています。
しかしそんな私も、中級(DELFB1~B2)の頃は、日本の大学の授業が中級レベルに対応していなかったため独学で、初心者向けの教材は簡単すぎるけど普通の本やニュースとかだと難しすぎる、と勉強法に悩んでいました。
そこで今回は、
ポイント
- 中級からの勉強法がイマイチ分からない
- どんな教材を使えばいい?
- 何を勉強していけばいい?
という方に向けて、失敗しながら試行錯誤をして見つけた必要なこと、効率的な勉強法を紹介していきます。
中級から上級にステップアップするために必要なこと
上級を、フランス語でテレビや本などから情報を収集したり、フランス人の言っていることを問題なく理解して会話が滞りなくできる状態、とします。
上級になったら教材を使って勉強、というよりフランス人向けのテレビや本からある程度そのまま学べるので、勉強法に迷うことは比較的少ないかと思います。(しかし、上級者にも効率化に良い教材があるので、今後紹介していきます。)
そこで、そんな上級に行くための悩ましい中級期の効率的な勉強の仕方を、おすすめ教材も合わせて紹介していきます!
1. 単語を猛烈に覚えまくる
先ほど定義した上級、フランス人向けのテレビや本で情報を得られるようになる、フランス人の会話の理解に問題がないレベルにたどり着くためにまずは、単語、単語、単語、とにかく単語。
単語の覚え方ですが、速く定着しやすく効率的なのは、
ポイント
- 文脈上で実際の使われ方を知りながら覚える
- 類義語・類義表現も一緒に覚える
- 場面別に覚える
単語をまる暗記することと実際に使えることは違います。
どういう文脈で使われるのかを文中で見ながら覚えるのが、使える形で定着させるのに一番の方法です。
また一つの単語に関連して、類義語・その言葉を使った表現も一緒に覚えていくことで、体系的に覚えられて知識の網が繋がっていくので効率的です。
私は最初、ボキャブラリーを増やすために本を読んで知らない単語を全部リストアップして何度か見直して暗記したり、知らない単語を毎回調べたりしていました。
それでも良いです。
でも、時間と労力がもったいない!
類義語なども一緒にまとめていこうとしたらさらに大変です。
そこで先ほどの、効率的に大量の単語を定着させるポイントをカバーした本があります。
それは、「VOCABULAIRE PROGRESSIF DU FRANCAIS」
全てフランス語で書いてある教材なので、中級の方はA2~B1レベルでも良いと思います。
中級の中でも自身ある!という方はB1~C1で良いかと思います。
自分は、節約と思って今までこういう教材を買うのを我慢していたのですが、最近C1~C2のこの本を買って、効率の良さに驚愕して、今までこれを使わずに膨大な時間を捨てていことに後悔しています。
これで勉強した後は、冗談抜きでフランス語での読書、会話、全てがもっと楽になりました。
この「VOCABULAIRE PROGRESSIF DU FRANCAIS」に入っている単語の数はすごく多いので、単語を大量に覚えるのに最適です。
また他にも、「Vocabulaire essentiel du français」という本がおすすめです。
こちらは生活に密着した単語を効率的に覚えられる本で、病院・医者、公共交通機関、車や道路、台所・料理、社会生活、友達関係など、生活の全ての場面の単語を文脈(使い方)と一緒に説明されています。
特に、長期滞在でフランスに来る方におすすめです。
レベルはB1となっていますが、生活に密着した単語本なのでB1を持っていても知らない単語は沢山あるはずです。
この本は渡仏直後にフランス語の授業でもらったのですが、当時病院に言ったり行政手続きをしたり、フランス人と日常会話をするために、この本がなければどうなっていたのだろう...とぞっとするくらい助かりました。
今まで紹介した教材は全てフランスで出版されているものなので、輸入が難しい場合は、日本の教材でも良いものはあります。
日本の教材でおすすめの物と、どうやってそれを使って勉強するかをこちらの記事で解説しています。
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2. 実際に使われる文法表現を覚えていく
学校や教科書で習う文法表現だけでは足りません。フランス語のテレビやフランス人の会話を理解できるレベルにするには、「実際に」よく使われる文法表現を覚えましょう。
文法表現とは、Quitte à(~ということになってもいいから), à moins que(~なら別だが), n'empêche que(~ということに変わりはない)などの文法的な表現のことです。
Youtube
実際に使われる文法表現がいくつか解説されているYoutubeチャンネルがあります。
それは、「Français Authentique」というチャンネル。
ゆっくりと話されていて、中級フランス語学習者にとっても分かりやすいです。
5分という短いビデオも多いので、通勤・通学時間などの隙間時間にサクサクっと学べます。
文法の本
文法表現を覚えるには、Youtubeやサイトの教材だけでなく、絶対に本を買った方が良いです。必要な文法表現がまとめられているので、膨大な時間と労力の節約になります。
本では、「Grammaire progressive du français」というシリーズが一番!
フランスで出版されている本だけあって、「実際」に使われる表現が自然な文脈で、分かりやすく解説されています。
下はDELFB1、B2レベルです。
自分は下のDALFC1、C2レベルを持っています。
日本人は文法が得意な傾向にあるので、中級の方でもC1、C2に挑戦できると思います。
とにかくこの本は、文法(表現)が自然に使えるように解説されていて、今までの、小難しい理論の説明で実際にフランス語が話せるようにはならない文法書とは違って感動しました。
他には、微力ながら、このブログでも実際に使われるフランス語文法表現を例文つきで、ニュアンスも合わせて解説しています。
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ネイティブが頻繁に使うフランス語文法表現①「会話の理解力UPに!」
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3. 良質な教材でリスニング
Youtubeでは、フランス語学習者用のゆっくり話される良質なコンテンツを配信するチャンネルがいくつかあります。
無料で良質な教材が手軽に手に入る時代になったので、思う存分恩恵を受けましょう!
Youtubeチャンネル
1「Inner French」
このチャンネルでは、フランス語文法等、フランス語学習に最適な小説の種類・メディア、フランスの文化、フランス語上達のヒントなど、結構面白く、フランス語学習に有益な情報が揃っています。
また、ビデオをみながら表現が学べるような工夫もされていて、かなり完成度が高いフランス語学習コンテンツです。
2「Français avec pierre」
こちらのチャンネルはテーマがフランス語学習に絞られていて、知っておくと便利なフランス語表現やフランス語上達に有益な情報が発信されています。
どちらのチャンネルでも分かりやすくゆっくり話されているので、自然なフランス語を学ぶのに最適です。
ニュース・フォーマル系のリスニングに良いサイト
ニュースを聞いてリスニングの勉強をする、というのはあまり効率的ではありません。
ニュースに出てくる単語は特別なものが多く、あまりニュース以外の場面で役に立たないからです。DELFやDALFの試験でも、基本的にニュース以外の場面から問題がでます。
しかし、ニュース系で勉強するのにおすすめなサイトがいくつかあります。
TV5Monde/7jours sur la planète
TV5Mondeというフランス語圏の国を集めたチャンネルのインターネットサイトの中の7 jours sur la planèteというコンテンツ。
時事問題、話題の文化的主題などを取り扱うインタビュー形式の番組で、字幕もあり、フランス語学習者に向けた良質なリスニング教材です。
Youtubeにもアップされていて、分からない単語があったら調べながら何度も聞き直したりシャドーイングもできます。
また他にもこのサイトには、フランス語学習者用のリスニング+問題を解く教材がDELFA1~B2までレベルごとに無料で用意されています。DELFを受けたい人にはいい練習になります。
Journal en français facile
Journal en français facileは、名前通りフランス語学習者用のニュース。
比較的ゆっくり分かりやすい言葉で話されています。さらに、字幕もあるので、分からない単語を覚えて聞き直したりするのにぴったり。
最初は難しくて何度も聞き直したり何度も一時停止しても大丈夫です。分からない単語を覚えて何度も聞いていくうちに分かるようになっていきます。
4. ライティングは後で
日本人は外国語で話すことが苦手で書くことが得意、と言われることがありますが、個人的にライティングは一番難しいものだと思います。
ライティングには
- 十分なボキャブラリー
- 自然もしくは綺麗な言い回し
- 高い文法知識
が要求されます。
なので今まで紹介したように、ライティングの前にまずは単語を増やし、言い回し(や文法表現)を増やすのが大事だと思います。
5. 最後に、DALFC1&DALFC2の対策教材を軽くしてみる
DALFC1C2の試験を受けない方でも、自分のレベルがどれだけ上がったかの指標に対策本を使うことはおすすめです。
単語を大量に覚えて、先ほど紹介したYoutubeや本で文法表現を学びながら、同じく先ほど紹介したYoutubeやサイトでリスニングも沢山こなし、DALFC1C2の対策本を使ってみて内容が難しすぎなければ、上級の入り口までたどり着けたと思っていいでしょう。
ここまで来れば、あとはフランス語で読書をしたり、学習者向けではない普通のフランス語の番組を(日本語字幕なしで)見たり、フランス語でコミュニケーションをとる機会を作って、さらに磨いていくだけです。これは永遠に続くプロセスです(笑)
ちなみに、DALFC1C2対策本で一番使いやすいものはこちら。
この本は一冊でDALFの試験項目の全てがバランスよくカバーされているので、何冊も買いたくない人には最適だと思います。
フランス在住の方はこちらから
長い記事になってしまいましたが、非効率な勉強をして遠回りをしながら試行錯誤してきたからこそ分かったことをシェアさせてもらいました。
フランス語中級の勉強の仕方で悩んでいる方々の参考になれば幸いです。