こんにちは!マーモットです。
お金を稼ぎたいけどフランスでなかなか仕事が見つからない...
そんなとき、就活を一度中断してフォーマシオン(Formation)を探してみるのも手です。キャリア転向を考える場合はなおさら!
在仏3年にしてやっと色々な種類の給付型フォーマシオンが存在することを知り、もっと早くに知れば就活に時間を失わずにお金の心配もせずに済んだかも、と激しく後悔しているので、皆さんにはそんな後悔がおきないよう、フランスにある給付金ありのフォーマシオンについて、情報を載せていこうと思います。
ポイント
- フォーマシオンとは?分野・種類
- フォーマシオンの形態
- フォーマシオンが探せるサイトの紹介
- フォーマシオンの給付金の有無と給付額
- サイト以外でフォーマシオンの情報が得られる場所
フォーマシオンの分野
フォーマシオン(Formation)とは、ある仕事に就くためにその分野を専門的に学ぶことです。
今から紹介するものは全て給付金をもらいながらできるものです。
例えばCAP(Le Certificat d'Aptitude Professionnelle職業適性証、日本でいう専門学校で習う分野)もフォーマシオンの一つ。CAP には、パン職人、パティシエ・ショコラティエ、フラワーアーティスト、料理人、などどれも専門学校で学ぶようなものがあります。
他にも、BTS(Le Brevet de Technicien Supérieur上級技術者免状、特に技術系の資格)のためのフォーマシオンもあります。建築、IT、電気系、モード、ホテル・レストラン業界のマネジメントなどなど。
また、フランス語初心者の移民にもフォーマシオンは用意されています。例えば、フランス語の授業を受けながら、フランス社会に統合していくための基礎を学んだり、キャリアを考えるもの。
このタイプのフォーマシオンにも種類があって、フランス語の授業以外の内容は、何を目指すフォーマシオンかによって変わります。
給付金がもらえるものが多いので、フランスに来たばかりで言葉もあまりで仕事も見つからない、という方には良いですね!
また、Webデザイナー、Webデヴェロッパー、ウエブマーケティング、Webクリエイター、ITコンサルタントなどのWeb・IT系にも給付金がもらえるフォーマシオンがあります。これについては記事内で後ほど説明しますが、こちらをクリックで説明箇所に飛べます。
フォーマシオンの形態
一般的なフォーマシオンの形態を2つを紹介します。
フォーマシオン→スタージュ(インターンシップ)
一番一般的なものは、フォーマシオンを受けて最後(後半)にスタージュ(インターン)をして証書をもらうもの。
Formation en alternance: 実際に働きながらフォーマシオン
Formation en alternanceは、最初から働きながらフォーマシオンを受けるタイプ。例えば週5日のうち1日は学校でフォーマシオン、4日は会社で働くという感じ。私はこれをしています。
メリットは、普通のフォーマシオンよりもらえるお金が多いこと(働くので)と、会社側も正規の給料ほど払わなくて良いうえ節税もできるので採用のハードルが下がることと、求職者も経験がないまま「普通の契約で雇ってください!」よりも受け入れてもらいやすいこと。
また逆に言うと、雇ってくれる会社が見つからない限りフォーマシオンが始められません。
Formation en alternanceについての詳しい解説記事はこちら
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給付金はどうやってもらえる?
給付金があるフォーマシオンを選べば、地方かpole emploi(フランス版ハローワーク・登録が必要)から給付されます。また、Formation en alternanceなら会社が給料を出します。
フォーマシオンの見つけ方
サイトでフォーマシオンを見つける
探している分野&良い条件のフォーマシオンを効率的に見つけるには、紹介されているサイトを知ることが重要です。
ここではフォーマシオンを探すのに便利なサイトを紹介していきます。
注意
同じフォーマシオンの組織でも地域によって名前が変わることがあるので、詳細は地域の組織Pole Emploi, Le Point Acceuil Emploi(pole emploiの田舎バージョンのようなもの), CDAS(Centre d'action sociale家庭・職探し・金銭的に困っている人を助ける福祉機関)などで聞いてみることをお勧めします。(これらの機関の説明は記事内で後ほど説明しますが、リンクをクリックで飛べます。)
ここでは特にブルターニュについて書いていきますが、フランス全国に相当するフォーマシオン、措置はあるのでぜひ参考にしてみてください。
ほぼ全ての分野・種類のフォーマシオンを集めているポータルサイト :GREF
GREFというサイトからは大体どのフォーマシオンも探せます。どの学校で行われるか、フォーマシオンの期間・開始・終了日も書かれているので、気になる分野があればとりあえずこのサイトに行ってみることをお勧めします。
※ただ、ここに載っているフォーマシオンは給付金有りのものも無しのものも混ざっているので注意!
CAPやBTSなどの専門学校系フォーマシオン給付金有のサイト :GRETA
先ほど紹介したCAPやBTSで給付金をもらいながらできるフォーマシオンが集められているサイトがGRETAです。このサイトのなかのフォーマシオンは全て地方にお金を給付してもらえます。
パティシエ・ショコラティエになりたい!パン職人になりたい!フラワーアーティスト!と思っている方や、電気系や技術系の資格を取って手に職を!と思っている方には、給付金をもらいながら学んで資格を取れるのでおすすめです!
またこのサイト内には他にもPrépa avenirというフォーマシオンがあります。
- Prépa adulte: キャリア人生の中盤にいて、現在職がなく方向転換も合わせて見直したい人向け
- Prépa jeune: まだキャリアを開始していない・学校からドロップアウトした人達などの若者向け。就職に繋がるように。
- Prépa clés
- Prépa etrangère: フランス語授業つき、進路を考え就職ができるようにする。
給付金は、ものによって額は変わってきますが、このサイトの中のフォーマシオンだと大体月700~800€はもらえます。これだけ補助されればかなり助かりますよね!
その他フォーマシオン(en alternance)が見つかるサイト: AFPAやCCI
AFPAというサイトでは、formation en alternanceも含めたフォーマシオンを探すことができます。フランス全国をカバーしているサイトのようです。
またCCI(商工会議所)もフランス全国の組織で、各種フォーマシオンも合わせて就職に関して有益な情報を得られるかもしれません。
CCI+地域の名前で検索してみてください。(上のCCIの文字のリンクからはCCI イルドフランス、パリに飛びます。)
移民向けフランス語メインのフォーマシオン(DELF A1-B1)等のサイト: CLIPS
移民向けフランス社会に統合して就職するためのフランス語のフォーマシオンはCLIPSというサイトで見つかります。
フランス語レベルはDELFA1~B2レベル(初心者~中級はじめ)になります。
(ここで見つかるフォーマシオンの一部が先ほど紹介したGREFやGRETA、AFPAのサイト上にも載っていることがあります)
Pole emploi などの職安系機関、CDASなどの社会福祉機関で情報を集める
サイトの他にも、Pole emploiやそれに属する職安系機関(田舎ではle point acceuil emploiなどpole emploi以外の機関もあります)、25歳以下の若者ならMission Localeという若者の就職・福祉(金銭・心身の健康)などをサポートする機関に相談すれば、様々なフォーマシオンはもちろん、他の措置も教えてくれたりします。
また職安とは関係ないですが、CDAS(Centre d'action sociale)という貧困者援助、家庭内の問題支援、外国人などマイノリティへの支援など行っている福祉機関にも、フォーマシオンに関するポスターやパンフレットがあったりするので、一度そのような場所を訪れたときは貼られているポスターを見てみるといいですよ!
Pole emploiなどのSNSでチェック
Pole emploiなどのSNSをフォローしていれば、求人以外にもたまにフォーマシオンを受けたい人の募集などの情報が流れてくるのでそこからも情報収集ができます。
フォーマシオン検索サイトだけではなくpole emploiなどの機関に直接情報を訪ねることも大切
上でちらっと述べたWebデザイナー、Webデヴェロッパー、ウエブマーケティング、Webクリエイター、ITコンサルタントなどのWeb・IT系専門の学校など、規模は小さめで名はそこまで知られていないけど良質で時にハイレベルな給付金有のフォーマシオンもあります。そのような情報は、pole emploiやその他機関の担当者に提案されないと知らずに終わることがほとんどでもったいないのが現実です。
なので、せっかくの機会を逃さないためにも、サイト、SNS、様々な機関、街中で見るポスターなど色々なところから情報を得ることが大切です。
キャリア転向を考えている方、フランスで就活に苦労している方、ぜひこの機会にフランスの良心的なフォーマシオンの制度を試してみてはいかがですか?この記事が少しでも参考になれば幸いです。