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フランスのアスペルガー(ASD)事情、診断の流れ・支援は?

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こんにちは!マーモットです。

 

近年よく聞くようになってきた発達障害、特にアスペルガー症候群について、フランスではどういう現状なのか、診断の仕方、どんな支援があるのか、を紹介していきたいと思います。

フランス語でアスペルガーは何と言う?

フランス語では、アスペルガー症候群はTSA (le trouble du spectre de l'autisme )といいます。分解すると、trouble→トラブルspectre→スペクトルautisme→自閉症

自閉症のカテゴリに統括されています。

フランスのアスペルガー症候群支援施設

フランス全国ほとんどの地方に自閉症センターがあります。

このセンターはCRA(Centre de Ressources Autisme)という名称。直訳すると自閉症リソースセンター。ここでアスペルガー症候群の支援も行われています。

大まかには、

  • 診断テスト
  • 自閉症やアスペルガー症候群に関する情報提供
  • 診断ができる専門家の養成
  • 認知度向上への取り組み
  • 当事者や専門家の会合の場
  • 認知症に関するビデオや本などの資料提供

が行われています。

 

また、遠方に住んでいる方のために、このセンターの方が近郊の主要都市に出張に来てくれている場合もあります。(私が会ったのは、遠方にあるセンターから週に一度出張に来てくれている方でした。)

 

アスペルガー診断の流れ

診断を受けられる場所

アスペルガーの診断をする場所は、大まかに3つあります。

  • 先ほど紹介した自閉症センター(CRA)
  • 公立の精神科CMP(Centre médico-psychologique)で、アスペルガーの診断を行っている心理学者(psychologue)と
  • 開業の心理学者(psychologue)

それぞれのメリットデメリットを説明すると、

自閉症センター(CRA)では、専門的な施設で前払いなし、無料診断できる点が良いが、待ち時間が数年にもなる点がデメリット。
公立の精神科(CMP)や開業の心理学者(psychologue)に頼むと、待ち時間は比較的短いが600€ほどの費用がかかることがある。(社会保障Sécurité scialeからの返金がもらえる可能性あり。)

というところです。どれを選ぶにしろ予約にたどり着くまでに相当時間がかかるので、ある程度の覚悟が必要になります。

診断の流れ

診断テストでは、幼少期からの行動パターンを説明したり、知能テストなど複数のテストを受けます。テストの種類は、子供か大人かなど年齢によって変わります。

また診断テストを受けるだけではだめで、診断テストの後に専門医の認定を受けて初めて診断が成立します。

アスペルガー支援制度

アスペルガーと診断され一定の条件を満たすと、AAH(allocation aux adultes handicapés)という障害者年金を受け取れます。

障害者年金を受け取れるかどうかの判断基準は主に症状の重さや収入になります。

またAAHの申請をするにはまずMDPH (Maison Départementale des Personnes Handicapées)という県障害者センターに登録する必要があります。

フランスでのアスペルガー症候群の認知度

フランスではアスペルガー症候群はどれだけ知られているの?ということですが、残念ながら社会一般にはあまり知られていない印象です。本などの資料は少なく、テレビなどで取り上げられることも少ないです。

2019年にフランス人気クイズ番組で、最年少で152回連続優勝という最多優勝記録を成し遂げた青年がアスペルガーを持っていた、ということで少し広まったくらいです。

 

また知られていても子供や男性にあるもの、という先入観が強く、特に大人の女性に関しては理解がかなり少ないのが現状です。

そんななかで、フランス人で自らもアスペルガー症候群を持っておられるJulie dachezさんが認知度をあげるためにYouTubeやバンドデシネ(フランス版漫画)などで、女性でアスペルガーであることについて紹介してくれています。

https://www.youtube.com/watch?v=mDqZ7dRth8c

フランス語がですが、ぜひ見てみてください!まとめて分かりやすく説明してくれていますし、勇気の出る内容になっています。

 

下がJulie dachezの漫画『La Différence invisible(見えない違い)』です。私が会ったフランスの専門医は皆この本を勧めていました。

 

日本語バージョンもあるのですね!そんなに有名なものとは知りませんでした…

 

英語版『Invisible Differences』もあります。

 

後で実際に読んでみたのですが、バンドデシネというだけあって誰にも分かりやすい軽く読めるものでした。

 

もう一つ医者に紹介されたものが書籍『l'Asperger au féminin(女性のアスペルガー)』。

この本では、今まで苦労していたけどよく分からなくて上手く説明できなかったものが全て適格に言語化されていて、共感の連続とともに、自分のよく分からない苦労を知っている人もいるという事実にとてつもなく安心しました。

 

多くない女性のアスペルガー関連の本だけを紹介しましたが、子供の自閉症など女性に限定していない本ももちろんフランスにあります。

 

フランスのアスペルガー事情について、現状と診断の受け方、支援について大まかに紹介しました。また詳しいこともできれば紹介していきたいと思います。

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